エンドレス・エブリシング#2


「エンドレス・エブリシングシリーズについて 10年前にイラストレーターとしての活動を始めた時、最初に描かせてもらったのが盟友、伊藤秀典君のバンド、Cartonboxのアルバムジャケットでした。今回、その伊藤君がソロ名義での活動を始めるにあたり、嬉しくもまた共同制作をすることになりました。このシリーズの絵におけるテーマは、「気がつかなくても何の支障も無いけれど、気がつけばうれしい日常生活内でのささやかな光 」で、毎回、伊藤君の新曲2曲(シングルA面/B面)と共にお届けする予定です。歌と絵、共鳴しつつも、対決姿勢や緊張感も忘れずに新しいものを作り上げていきたいです。新たな10年のはじまりとして、初心に戻って描いていきますので、暖かく見守って頂ければうれしいです。

「エンドレス・エブリシング」#2
皿洗いが好きです。結構好きです。掃除、洗濯、トイレ掃除など、その他もろもろの家事作業に対しては特に何の感慨もありませんが、(あ、でもお風呂洗いも結構好き)皿洗いだけは何だか特別のようです。多分、何も考えず、ひたすら目の前の作業に没頭できるところが良いようで、感覚としては走ったり、泳いだり、ジムに行ったりとかと同じかもしれません。やたらと絵のアイデアが出てくる点も、皿洗いと運動は似ているので、やはりこの二つの作業は脳の同じ場所を刺激しているんだと思います。たとえばこれが掃除となると、掃除機が吸い込んではいけないものを吸い込まないかと神経を尖らせないとならないし、洗濯だと、これまた風で洗濯物が飛んでしまわないか、袖のところがしわになってしまわないかと、色々と心配ごとが多いので、やはり皿洗いが最高なのです。(お風呂洗いは短すぎますし)主婦の方々やうちの奥様に媚びているわけではありませんが、改めて言う事でもありませんが、家事とは大変なお仕事だとつくづく思います。(媚びているわけではありませんが)

そんなこんなで、エンドレス・エブリシング#2です。自身初の皿洗い絵です。正直を言うと、うちの台所には窓が無いので、これは空想上の台所なのですが、お皿やフライパンなどは実際うちにあるものが大半を占めています。あと実際と同じなのは、月を見ている時の自分の気持ちと、気がついたら異様に長いマフラーを作ってしまう、うちの奥さんです。

sideA
『月の光』

作詞  伊藤秀典
作曲  伊藤秀典

月の光 包まれて
静かに眠る この街
小さな窓 眺めてる
電車の響き 聞きながら

僕は目を閉じ乗り込んだ
オレンジに光る電車に
今日はどこまで行けるかな?

月の光 包まれた
街は静か 溶け出して
無限の空
流れ出す

空へと伸びるレールには
星の光がさしている
僕はどこまで行けるかな?
宇宙の果てまで行けるかな?

sideB
『夢の森』

作詞  伊藤秀典
作曲  伊藤秀典

君は夢の森を 一人彷徨い歩く

孤独な夜も まぶしい朝も

木々の隙間 月が湖面を照らす

孤独の中で それを眺めた

花びら舞うような

光の粒を君は見ていた

君は夢の森で答え求め続ける

流れて消える時間の中で

花びら舞うような光の粒を君は見ていた