木曜日は曲がりくねった先にある

Posted by on 7月 30, 2013 in PCPNEWS, 最新, 装画 | No Comments

長江 優子 さんの新作長編小説「木曜日は曲がりくねった先にある」の装画を描きました。*画像追加しました中学生向けの小説とのことですが、大人が読んでもフムフムとどっぷりつかってしまうような色鮮やかな小説です。読んだ後は鉱物の魅力にはまってしまう危険性も(はまりました)、、、、今回は装画の他に見返しのイラストなども描きました。デザインは、中嶋香織さん、エレガントなデザインの本で、本棚にそっと飾っておきたくなるような一冊になっています。

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木曜日は曲がりくねった先にある
長江 優子 (著)

・発売日:2013年08月23日
・出版社:講談社
・サイズ:単行本
・ページ数:208
・ISBNコード:9784062184069

中学生になったら本当の人生がはじまるはずだったのに……、私は今も仮の人生を生きている。

佐藤望森(さとうみもり)は、中学受験に失敗し、公立の中学へ通うことになった。学力試験は通ったのに、抽選で落ちた。その事実に苦しむミモリは、中学三年間を冬眠してすごそうと決意する。最小限のエネルギーで、最低限の消費活動をしてすごそう、と。

しかし、体育祭での三人四脚や、生物部からの勧誘、そして小学校のころ気になっていた竹内奏斗(たけうちかなと)との再会によって、なにも感じないはずの心は波立っていく。いつしかミモリは、小学校のころ、習いごとばかりで押しつぶされそうになっていた自分を救ってくれた、カナトの言葉を思いだす。「平べったい茶色い火曜日の道を進むと、くねくねしたオレンジ色の水曜日の坂道になって、そこをどこまでも上っていくと、黄色い木曜日が見える」そして、いつか努力が報われて、黄水晶みたいな木曜日が来るから、いま、少しだけがんばろうと心に決めるのだった。